思考実験とは
思考実験とは、「頭の中で実験をする」ことです。実験道具は必要なく、頭の中だけで行う実験なので、場所や時間を問わず行うことができます。
必要なものは「思考力」で、ここでは特に「ロジカルシンキング」を必要とする思考実験を中心に掲載していきます。
ロジカルに考えるヒント
論理的に思考をしていくためには、思考実験の本文を読んだ後、まず何を聞かれているのかを正しく理解する必要があります。
そのためには、「結局何を聞かれているの?」と聞かれたら何と答えるかを考えてみてください。こうすることで、脳内が整理され、考えるための土台を作ることができます。
たとえば「最後通牒ゲーム」なら、「隔離された状態の自分とAさんがいて、10万円を2人で分けるゲームです。取り分を決めるのはAさんで、Aさんは500円があなたの分け前と言ってきました。隔離されているから話し合いはできない。選択肢は2つ。承諾なら自分は500円でAさんは99500円。拒否なら双方0円。さて、どっちを選びますか、という質問です」と頭の中で誰かに説明してみると、理解が進みます。
思考実験の答えを選んだら?
答えを選んだら、次に「なぜそれを選んだのか」を考えていきます。
先ほどの「最後通牒ゲーム」で、「拒否」を選んだとしましょう。「なんか嫌だから」と思ったなら、それを掘り下げます。「どうして?」と頭の中の聞き手が質問してくるところを想像してください。たとえば以下のような脳内会話ができるでしょう。
あなた「拒否する!」
脳内聞き手「どうして?」
あなた「だって、なんだか嫌だよ」
脳内聞き手「どうしてそう思う?」
あなた「相手が99500なのに、私は500円ってバカにしているじゃないか」
脳内聞き手「どうしてそう思う?」
あなた「相手は99500だよ?」
脳内聞き手「えっと、つまり?」
あなた「差が大きすぎるんだ」
脳内聞き手「差が大きいと、拒否するの?」
あなた「だって、ズルイよ。Aは自分ばかり得しようとしている」
脳内聞き手「つまり?」
あなた「不平等だ!だから、両者0にして、平等にする。これでスカッとするよ」
脳内聞き手「まとめると?」
あなた「Aが99500円で私が500円ではあまりに差が大きすぎて不平等。だから、拒否を選択することで両者0円という平等な状態にするほうが私にとって望ましい結果である。よって拒否を選択する!」
ポイントは、「なぜ?」、「どうして?」、「つまり?」、「さらに考えると?」と思考を押し出すような質問と、「まとめると?」、「ようするに?」と、頭の中を整理する質問を投げ掛けることです。
「なぜ?」ばかりだと、思考が同じところをぐるぐるしてしまったり、そっちに行っても発展性がないという方向に考えが向かっていってしまいます。
思考実験の自分の意見が決まったら?
自分の意見がまとまったら、今度は他人の意見に触れてみましょう。当サイトでは、頻繁にアンケートを行い、多くの方の意見を集めています。その意見に触れてみて、そこから再び脳内会話を展開することをお勧めします。
ポイントとしては、「自分が正しい」という視点ではなく、相手の意見を尊重し、一度その意見を受け入れ、その意見の立場に立ってみることです。
たとえば、「最後通牒ゲーム」なら、こんなふうになるでしょう。
ある人の意見「承諾する。なぜなら、0円より500円のほうがいいからです」
この意見に触れて、単に「たしかにそういう意見の人もいるよね」で終わってしまっては、考える力は鍛えられません。もう一歩思考を進めてみましょう。
あなた「たしかにそういう意見の人もいるよね」
脳内聞き手「どうして?」
あなた「だって、0円より500円のほうが多いから。お菓子とか、買えるもんね」
脳内聞き手「でも、あなたとは違うね?」
あなた「私は不平等が嫌だからね。承諾を選んだその人はたぶん、自分の中のお金を天秤にかけたんじゃないかな。0円と500円。私はAさんと自分の取り分を天秤にかけた。その違いかなぁ?」
脳内聞き手「さらに考えると?」
あなた「その人は自分の取り分だけに焦点を絞った。だからかなり合理的なんじゃないかな。私は感情的な部分がAさんを許さなかった」
脳内聞き手「意見は変わった?」
あなた「いいえ。やっぱり拒否するよね」
まず、相手の意見を理解しようと努めます。その人がどうしてそう思ったのか?を想像し、その意見を受け入れます。
その後、自分の意見との違いを考えていきます。
そのうえで、相手の意見を聞いて、自分の考え方に変化が起きたかを確認してみてください。
ここまで考えてみると、考える力が確実に身についていくはずです。大切なことは、楽しんで行うことです。楽しむことで脳は活性化しますので、より効果的に思考力を高めることができます。